2015年1月27日火曜日

念引きと菱目打ち(おやじから頼まれた、コインケース&キーケース編3)


念引き

念引きとは・・・
え?菱目打ちをするときの目印とちゃうんですか?
初心者の僕はその程度としか思えていませんでした。ちょっとWikipediaで調べてみるかと思って検索すると、下記サイトと動画に出会いました。


土屋鞄製造所という会社のサイトで紹介されています。その工程はとても美しく、出来上がりもステキです。
そうそう、最近ネジ念での線の引き方がちょっとわかりました。以外と立てて使わないとシャープな線が引けないんですね。でも、革が歪むときもありキレイに念引きできないときも。力加減がまだまだなっていないです。

菱目打ち


革を縫うには、あらかじめ穴を空けておいてから針を通し縫っていきます。
この菱目打ち、写真のような工具を木槌でガッツンガッツン叩きます。ぶっちゃけ、夜中にやると近所迷惑ですwww
今のところ、僕は菱目打ちを行う際は、分厚いフェルト→カッターマット→国語辞典→ゴム板を敷いた上に、革を乗せて打ちます。場合によっては、木槌をコバ磨き用の布(僕のお古の肌着www)に包んで叩きます。さらにテーブルの上に余計なモノを置かないと随分音も小さくなります。

また、気になるのがどれくらい裏から貫通したらエエのん?という話。
縫うのがまだ不慣れなうちは、結構貫通するまで穴を空けてもいいかもしれません。慣れたら、こんなに大きな穴じゃなくてもいいよな。と感じてきます。今のところ、右写真のぐらいまで貫通すればOKと思っています。足りなかったら、丸ギリや縫い針で穴を広げるというテクニックも自然に身につきました。
穴が空けば次は縫うところですが、あんまり写真を撮れていません。はじめて行ったファスナー取り付け編として次回で紹介します。

コバが気に入らない&マチが難しい(名刺入れ兼パスケース1・完成)


おとといの日曜と今日(通院兼ねてお休み)を使って、名刺入れを作りました。
あまり外回りのお仕事をしないせいか、名刺入れをよく忘れがちです。だいたい、モノをあれもこれもと持つのが元々好きでないようで。よって、名刺入れと定期入れ・運転免許証を1つに統合しようということに。
写真右側のポケットは定期と免許証を入れるための薄いものに。左側は、名刺を20枚ほど+もらった名刺をいれるポケット2つにしました。

型紙作るところからだと、6時間ほどかかったのでしょうか。今までいろいろ作ってきたので、革を切る・縫うぐらいのことは少し慣れてきました。しかし!

コバが気に入らない

比較的テカテカになっていますし、ほどよく丸みもつけられています。革が2枚重なっているところは、布で磨きながら爪を使って角をつぶしながら磨いています。でも、3枚ぐらいになると爪でつぶす程度では物足りない気がしています。ううむ、ヘリ落としが必要かなぁ。
もひとつ気に入らないのが、革と革の間が黒くなってしまっていること。(写真右側手前とか)これは接着剤(Gクリヤー)がはみ出してしまっているんですね。ヤスリで磨く時に取れろー隠れろーと懸命に磨きますが、そもそも分厚く塗りすぎているようで(´・ω・`)反省です。

マチをつけるって難しい

マチとは袋状のものに側面や底面の厚みのこと。カバンぐらいになるとたぶん縫いやすい(たぶん)んでしょうが、小物のマチを縫うとき針は通しにくいし、

そもそも菱目打ち
どうやってやるねん!!(#゚Д゚)ゴルァ!!

今回の製作は、ここに時間がかかりました。
結局、片側にGクリヤーで一旦固定し菱目打ちし、剥がしてもう片方に固定し縫ってから、
先ほどつけた菱目に合いますようにと祈りながら(目印はつけてたけど)、再び貼り合わせる方法にしました。
位置さえちゃんとあえば、穴も空いているので少し針が邪魔だなと思いつつもキチンと縫えました。

革細工・レザークラフトのやり方って、十人十色なんでしょうけど、先輩とか欲しいな・・・

2015年1月25日日曜日

床処理とコバ磨き(おやじから頼まれた、コインケース&キーケース編2)

いきなり順番を間違えていることに気がつきました。
それは、床処理です。床処理とは革の裏面をキレイにする作業ですが、本来おおまかな裁断が終わって、本裁断を行う前に床処理をします。
いや、実際はちゃんと順番通りにしてますが、記事を書く順番を間違えただけです。
(`・ω・´)キリッ☆

床処理にはトコノール

で、写真を撮るの忘れましたwww
要はトコノール(写真右)を床面に塗って、薄く伸ばして広げます。
トコノールは、ワックス・糊・合成樹脂でできているとのこと。要は毛羽立ちを糊でペタッとさせるだけなんですね。

ところで、この作業、最初は知らずに裁断用のカッターマットの上で作業をしていました。当然、トコノールがはみ出て汚すのを防ぐためですが、カッターマットもなんか汚くなる。しかも拭いても、マットの表面がデコボコザラザラなのでちゃんと落ちない!!
そういや、この作業はアクリル板でやるって本にも書いてたな・・・
しかし、アクリル板ってカッターマットサイズともなると以外に高い。そこで考えたのが、100円ショップに売っているA3サイズクリアホルダー(2枚入り)!!これなら安いし、拭いたらすぐキレイになるしで大助かりです。


トコノールを塗って伸ばしたあと、しばらく乾かしますが革が反ってくるのを防ぐため、本来ならアクリル板で押さえますが、僕はA3クリアホルダーを敷いてその上に本やマンガをおいています。

半乾きの状態になったところで、木製スリッカーやプラスチック製ヘリ磨きの平らなところを使って磨きます。そうすると、ツルッツルになってきます。

本裁断をしてからコバ磨き

コバとは、革の裁断面のことをいいます。
これをキレイにするのがコバ磨きです。たぶん、レザークラフトする人はみんな、この作業をしているときは悦に入っていると思われます。キレイにすると見栄えがよくなる他手触りもよくなります。もちろん、革というのは薄い組織が何層にも重なっているので、それがばらけるのを防ぐ効果もあると思われます。

で、これを磨くのに使うのもトコノールです。
革の裁断面にトコノールを塗り、半乾きのところでゴシゴシと磨きます。

革を貼り合わせる箇所は貼り合わせてから、さらに2枚の革を揃えるように革を重ねて裁断して、ヤスリをかけて整えてからトコノールを塗ります。
今回はあまり革が重なるところが少ないので、貼り合わせる前にコバ磨きをしてしまいました。必要に応じて、後からもコバ磨きをしますが、パーツによっては貼り合わせたり塗った後では処理しにくいところがあります。そういうところは先にコバ磨きをしてしまいます。

このゴシゴシ磨くのは「やわらかい布」で磨きます。と本やいろんなブログでも書かれています。そこでいつも僕は思います。

やわらかい布って具体的にどんな布やねん!

だって、どんな布だってやわらかいですやん?おろしたてのフェイスタオルもやわらかいやん?秋祭りに履く?まわしの布もやわらかいやん?
と、結局たどり着いたのは、いつも着ている肌着(イオンのあたたかインナー)でした。ちょうど、年末で「新年迎えるから新調するかー」とゴミ箱にポイしたシャツをレザークラフト用に採用しました。

パーツをキレイにしたら、次は縫い合わせの前処理、念引き・菱目打ちです。

型紙づくりと革を裁つ(おやじから頼まれた、コインケース&キーケース編1)

今回は、今までよりちゃんと製作工程の写真が撮れましたので、革製品の製作工程を晒してみたいと思います。初めてレザークラフト・革細工をやろう!という人に、あぁこういう流れで作るんだぁ。とイメージしてもらえればうれしいです。
また、上手な人には、ここの工程をこうするといいよ!みたいなアドバイスをもらえるとうれしいですね。

まずは型紙をつくる

型紙を切り始めてすぐに「写真撮るの忘れた!」とあわててパシャw
僕が初めてレザークラフトをつくったパスケースは、すでにパーツがきれいに切られていて、菱目を空けて縫えば完成!というだけのものでした。だから、型紙ってなに?という感じでした。
革を裁つところから作るレザークラフトでは、この型紙は重要です。
ちゃんとサイズ通りに革を裁つ上でも重要ですし、この型紙の段階で貼り合わせをして形にできるかを確認したり、収納ケースを作る際にも、入れるものに合うかを確かめるのにも使えます。

ちなみに、僕の場合はAdobe Illustratorで作成。縫う箇所や折り返し箇所を破線にしたり、パーツを重ねるところに色をつけるなど、自分で後からわかりやすくしています。
型紙も公開していますので、A4またはA3で拡大縮小なしでプリントアウトすると実サイズで型紙を出力できますよ。

出力した型紙はハサミでチョキチョキ、パーツに分けていきます。

型紙を並べてみて、おおまかに革を切る


次に切った型紙を革の上に並べます。革がもったいないので、できるだけ隙間をつくらないように並べます。でも、隣同士は少しあけます。まずはおおまかにパーツに分けてから、後できちんと型紙通りに裁つためです。
最初からキチンと型紙通りに切ればいいじゃん?と思いますが、結構切りにくいんです。僕は慣れるまで愛読書の「手縫いで作る革のカバン 」の通りにやってみようと思います。


おおまかに切る前に切る線をけがきます。丸ギリでガリガリっと線を引き(というかキズを作る)ます。
おおまかに切る場合はハサミでもなんでもいいんじゃないかと。はじめは慣れるために。と思って別たちで切っていましたが、今回はサクっとハサミで切りました。
しかし、正直適当なハサミでは革は切りにくいんですね。革を傷めることもありそうなので、今回だけにしようかと思います。

型紙にそって丁寧に切る

上が丸ギリ。穴を空けるほか線をけがくのにも使います。
右が別たち(革包丁)。革を裁つのに使います。

今度は、型紙通りにキチンと裁断します。
そのために、型紙を革に合わせて写真のように丸ギリで線をけがきます。このとき、型紙がずれないようにしっかり押さえながら線を引くのが重要です。というか、手帳カバーを作った時はここでずれていたのが原因でペンホルダーがちょっとおかしくなっていました。


今回、カーブがあるパーツが初登場!(今まで避けてたwww)
革は紙とは違って切りにくいです。なので、カーブも何回かに分けてちょっとずつ切ります。無理やりカーブを作ると革に傷をつけることもあるので、注意です。あと、この裁断だけで完璧なカーブを意識しなくてもいいと思います。後でヤスリで磨くので、そのときに滑らかにすればOKかと。


はい、これで革をキレイに裁つことができました。
次は革の床処理とコバ磨きです。

2015年1月14日水曜日

新しいツールを増強しました


ちょっと東急ハンズに行って、写真の道具を買ってきました。

総計約700円なり。

2つのクランプと2枚の板を使って、革を挟むものに使う予定。これはコバを磨く時に、これで革を挟むと磨きやすいんとちゃうかというもの。革が薄い部分のコバを磨いていると、どうしても革を変に曲げたりキズをつけてしまっていました。これで、ちょっとはマシになるかなと。

もうひとつ、木の塊は、オリジナルの刻印を作るためです。堅い素材の「ブナの木」を選んでみましたが、木づちでガンガン叩くほど頑丈ではなさそうなので、クランプを使ってじんわり圧力をかける作戦を考えています。

ま、そもそもちゃんとロゴの形に彫れるかどうかの方が心配ですが(。-_-。)

2015年1月13日火曜日

やっちまったなぁ。型紙用デスクトップアイコンのカスタマイズ


こういうの、やりたくなりますやん。
適当に革のテクスチャー(leather texture)で検索して、画像をコピー。
これをPhotoshop(画像加工ソフト)で、すでにあるフォルダアイコンの形に切り取って、文字をいれると完成。縫い目をもうちょっと明るくしたかったけど、めんどくさいので放置。

自分の作品にいつか刻印をしてやろう。と目論んでいますが、ブランド名は決めています。
長年使っていた「KENZO」の名前をほぼパクリwww

MOGは、あだ名「もぐら」から。
ZOは、自分の風体から「こぞう」のようだと言われるから。
これを合わせて、「MOGZO」です。
「もぐぞー」とかにしようかと思いましたが、遠くから見てなんとなくロゴっぽいのはやはり英文字だなと。

フォントはありものからアウトライン化しただけ。ちょっと「M」は足が開き気味の方がいいかなとか、手書きのようなラフ感のある配置にほんの少し崩そうかとかは思案中です。

問題は、その刻印とやらをどう作るか。
ちょっと知ってる先生に相談してみてるけど、まずは自分で挑戦してみます。

2015年1月12日月曜日

はじめてのヌメ革工作の感想(キーホルダー編1・完結)

羊たちの沈黙、ハンニバル・レクターに似ているので、レクターくんと命名
今回は昨日買ってきたヌメ革を利用して、何かを作ろうと考えました。
んーと、小銭入れ&キーケースは納品(3,000円で売れた(´ω`))したし、カバンを作るにはまだ構想が全くできていないし。

ということで、嫁のキーホルダーを作ることにしました。
嫁のカギは、車(ドアロックリモコンつき)の鍵、家(ロックリモコン)の鍵、とどちらもリモコン部がついているもので、結構かさばります。
先日、自分のためにつくったキーケースでは入りきらず、ボタンが止まらない。そこで考えたのは、バラバラの鍵をまとめられれば、それでいっかぁ。というものです。

写真の通り、構造は簡単。キーホルダーをカシメ(金具をガンガン打って止めるもの)で固定。裏が見栄え悪いので、もう1枚革を重ねて縫う。というものです。顔は革を裁った後で、思いつきで穴をあけました。

今回頑張ってみようと思ったのは、コバの処理。徹底的に磨いてやるぜー!と気合を入れていましたが、まだまだデコボコが手触りでわかります。デコボコがなくなるまで、しっかりヤスリがけすればええやん?と思っていましたが、先につけてしまった金具が邪魔で思うように磨けませんでした。

それでも、写真の通りテカっているのがおわかりでしょうか。まあ、スベスベ感は出ているので、それでよしとしています。

ヌメ革のサクサク感に出会った


それより、今回驚いたのは「ヌメ革」という素材です。今まで作っていた革小物はすべて「オイルレザー」というもので作っていました。
その性質などは、あまりよくわかっていなくて、単に色合いとやわらかいなぁ。なんて具合で選んだものです。
このヌメ革、厚さは1.5mmぐらいでしょうか。今までのオイルレザーは1mmだったので、厚くて扱いづらいかな?と思っていましたが、全然違いました。

まず、革の裁断は断然、ヌメ革の方がすんなり切れました。
次に、分厚いからというのが理由だと思いますが、縫う作業も革がへなへなにならず、縫いやすい。コバの磨き甲斐もありますね。
それと、分厚いわりに「軽い」です。

感覚的ですが、オイルレザーとの違いは、

今までグミを食べていた僕が、
ウェハースのサクサク感に出会った。

という感じです。たぶん。
なるほど、これは確かにカバンにするのにうってつけなワケですね。

姫路という革の産地

兵庫歴史博物館 大日本物産図会(播州姫路革店之図)より

いろいろ革について調べていると、自分の地域が革に馴染みのある地域であることを知りました。

姫路は、日本有数の革の産地。また、「動物の皮」を「革」に加工する技術「なめし」技術が古くから伝わっているそうです。
革に関する歴史は古く、その加工は奈良時代以前より行われていた。特に姫路のなめし技術は有名で、今もなおその技術と職人魂が伝えられている。なめし事業所数も群を抜いており、成牛革の生産量2位である東京の3倍近い。大きな川が流れ、海が近くにある姫路は、地勢そのものも革の加工に適しているのだ。また、その美しさと強度から、甲冑や武具、馬具や太鼓にいたるまで広く使われ、非常に価値が高いものとして用いられてきた「白なめし」も姫路を代表する皮革のひとつだ。最近までその伝承が危ぶまれていたが、技術の保存に尽力する動きが少しずつだがあらわれてきている。そして、同じく兵庫県にあるのは、鞄の街・豊岡。なんと、日本産の鞄の7割が作られているという。柳行李の製造が起源で、ここも1000年以上の歴史を誇っている。日本で唯一の「鞄団地」があるのも有名だ。(引用元:1000年以上の歴史がある日本の革文化 | TIME&EFFORT

革職人(タンナー)さんとの出会い


とくに、姫路市花田町高木は革職人(タンナー)の集まる街です。
僕が大学生の頃、ボランティアでキャンプカウンセラーをしていました。自分の企画するキャンプで、どうしても子供たちにたくさんの布や革などの素材で「衣食住」の「衣」を楽しんでもらいたいと、素材集めに奔走していました。
当時のOBからは「革なんてなんぼかかると思ってるねん。こんなキャンプ成功せーへんで!」と言われていました。そんなときに、出会ったのが高木のタンナーさんです。

自分たちのキャンプや子供たちへの思いを伝えたところ、
「端切れでよかったら持っていき。」と段ボールにいっぱいの革をいただきました。
何箱もらったとかは、覚えていませんが
「これ、まともに買ったら100万円ぐらいするで・・・」と驚かれたのを覚えています。
ちなみに、そうとは知らない僕は、3,000円の菓子折りをお礼に渡していました。

そういや、神戸牛だって地元加古川から出荷されている


有名なお肉「神戸牛」。その定義は、一定基準を満たした「兵庫県産(但馬牛)」となっており、
その「兵庫県産(但馬牛)」の定義は、一定基準を満たした「兵庫県産の牛」となっています。(Wikioediaより)
つまり、基準を満たしていれば加古川の牛だって、立派な神戸牛になれるわけです。
実際、加古川市志方町は、肉牛の産地でもあり、近所に有名人も来るおいしい焼肉屋もあります。
革に必要な牛を育てる環境が、近所にあったわけですね。これら牛たちのおいしいお肉は神戸へ出荷され、皮は姫路へと運ばれたんでしょうか。

余談ですが、肉のおいしい部分は他地域に出荷され、残ったお肉をおいしくいただく料理として「加古川名物・かつめし」が生まれたと勝手に思っています。

ランドセルの街・たつの市/かばんの街・豊岡市


どちらも革をよく使う製品。そして、その生産量国内1位はどちらも兵庫県内なんですね。知らんかったです。天使のはねのランドセルのCMって、全国区なんでしょうか?

こんな感じで、自分が住んでいる地域って革に馴染みのあるところだったんですね。
別に革で何かをつくることには関係ないんですが、「へ〜」ということをいろいろ知りましたので、書き留めてみました。

2015年1月11日日曜日

父親からのオーダー。小銭入れとキーケースをくっつけろと。


父親からオーダーが入りました。
キーケースと小銭入れ(実際はハンコ入れ)がくっついたモノが欲しいと。
すでに持ってるけど、ボロボロになってたから買い替えを考えていたとのこと。
んんー、僕が作ると分厚い小物になりそうで、使い勝手が心配なところ。ちょっと思案してみますかね。

タンナーが集まる街・姫路で、「革の市」に行ってきました


「革」といえば「姫路」らしいんですね。
前回もちょっと書いた、軍師官兵衛にちなんだ御着城で知った「皮革バザー」
革や革製品を売っているだけではなく、姫路の革に関する逸話など様々な展示もしていました。

今回行ったのは、「ポケットパーク花田(兵庫県姫路市)」内にある「革の里」です。
月に1回、「革の市」が開かれ、革を作っている人(タンナーというそうな)自らが販売しに来るそうです。

前回行った時は、革の価格も、どれくらいの革でどんなものが作れるのかも全く知識やイメージがない中での見学でしたが、今回は違います。
革職人(初めて15日目ぐらい)として、目を光らせながら見に行ってきました。

結論から言うと、

やっす!めっちゃ、安い!
・・・と思う

例え話より、写真がわかりやすいかもしれません。右は買ってきたヌメ革端切れパックです。
タバコを置いているので、目安になるかもしれません。

革の大きさの単位では「デシ」というのが、よく使われます。
10センチ四方で1デシです。これで何デシぐらいなんでしょうね?70ぐらい?

これで、1,500円(税込)でした。まだまだ、小物作りで精一杯ですので、端切れでいいかな。と。そのうち、カバンを作るようになると、もっと大きな(牛一頭分のハーフサイズ)革を買ってみたいです。

タンナーさんに、「革細工用の工具や道具を置いているところ知ってます?」
と聞いてみたら、姫路では駅となりの大きなビル5階にある「東急ハンズ」か、姫路市広畑にあるホームセンタームサシ内アークオアシスデザイン(アート&クラフト専門店)」ぐらいかなぁ。とのこと。
職場が三ノ宮だと伝えると、「そっちの方がよっぽど充実しとるやろ。あと、ユザワヤもおすすめやで!」とのことでした。

ユザワヤの話の時に、近くで聞いていたおばさんも「私の友だちも、先日そこで買ってたで!」と会話に乗ってきました。他、いろいろファスナーのつけ方とか教えてもらいました。革細工人口が少ない分?こういう交流って貴重なんでしょうかね。
そういや、御着に行った時も、おばちゃんにおすすめの革細工教室教えてもらったなぁ。

2015年1月6日火曜日

なんかいろいろ反省。作るって難しい(嫁のウォレット編2・完結)


いろいろあって、嫁のウォレットは完成しました。
ピンクの革は、実際に使ってみるとかなりやわらかく、それだけではしっかりと形あるもの作るには適していない感じがしたので、オレンジのオイルレザーを芯入れ兼ねて使っています。縫い糸も赤がいいのかなと思っていましたが、白を使ったほうが手縫い感も出てかわいらしくなると思い採用しました。

で、今回は製作工程を全然撮れていません!
めっちゃ難しかった!
めっちゃ難しかった!!
めっちゃ難しかった!!!(´・ω・`)

慣れている人にとってそうでもないことも、初心者の僕には、あれ?あれ?の連続でした。そう、少し組み合わせが増えるだけで、製作工程がどんどん複雑になったんです。

貼り合わせる順番を間違えると大変なことに

前回の手帳カバーもキーケースも、基本構造はあまり変わりません。
手帳カバーの場合は、手帳を差し込むための内側の革を縫うときに、ペンホルダーも一緒に縫うことを忘れなければ、致命的なミスはないです。キーケースの場合は、ボタンを隠すようにするので、ボタンの取り付けを先にするという点さえ守れば、これも致命的なミスは発生しないと思います。

しかし、今回は違いました。
型紙を作る段階でも、貼り合わせる順番は意識したり、そのための縫うマージンを考えながら作ったつもりです。(型紙はこちらからダウンロード可能です。

しかーーーーーし!型紙をプリントアウトして、切り抜きしちょっと組み合わせてみると、あれ?これって一体どうやって縫うのん?ということに。
大まかに考えると、プラモデルを作るのと同じで完成状態から大枠のパーツに分けます。その大枠のパーツを組み立てるのに、小さなパーツをそれぞれ完成させていけば作れるハズ。
しかし、プラモデルとちょっと違うのは、その小さなパーツを完成させるため縫うのが、別の大枠パーツの裏と同時に縫い合わせる必要があったりするんです!たぶん。

いや、革用のミシンでも使って作るんでしたら、そうやって作ってもよさそうなんですが、いかんせん手縫いなので、ちょっと感覚が違います。
小分けパーツで革を3枚重ねたものと2枚重ねたものを作って、最後にまた5枚重ねて菱目打ちをガッツンガッツンやって縫うなんて、ちょっと違うんじゃないかと。
この辺、本当に上級者の方に教えて欲しいです。作り方なんて、人それぞれだよっ!と言われればそれでしまいですが。

ピンク革のへにゃへにゃさに苦戦

これも今回難しかった点。コインケースの壁?部分を縫い合わせるのに、ポニ男くんは使えないし、菱目打ちもしにくいし、その菱目もちゃんと合わないし、型紙でテストしても革には厚みがあるから勝手が違うし。
と、この部分が一番苦労したかもしれません。
それでも、完成したときの達成感は今のところ、一番あったかもしれません。
形としては、一番きれいに(斜めになってたりしない)できていますし、縫い目もきれいです。お札をいれる内側には、お札を出し入れしやすいように「内布」なるものが縫われていますが、どうやって縫い込むかもよくわからないので、クラフト紙を縫い込んだらどうなるだろう?という実験も行ってみています。
相性もよく、出し入れは格段にしやすくなっていますが、内側に縫い目があるので、そこにひっかかりがあったりします。

コバ磨きの考え方も考えさせらされました。全部のコバを磨くつもりでしたが、へにゃ革の部分なんかは磨きにくいし、縫い合わせてしまうと磨けない箇所もあります。
また、革によっては、磨くと風合いが損なわれるものもあります。
そんなことにも気がついた、作品作りでした。

2015年1月4日日曜日

新しい革との出会い(嫁のウォレット編1)

製作があまりに大変で、途中の写真をあまりとれなかった・・・
ここまで、道具も少しずつそろってきて、手帳カバー・キーケースと作ってみましたが、あることに気がつきました。

家のクレジットカードでいろいろ買い込んでる!
たぶん、10,000円ほどなんだろうけど。

基本的に嫁からは「楽しみを持つことはいいことね」と言ってもらえているけど、この辺でお許しをもらっておかなければなるまい。
ということで、嫁にこんなん欲しいな。というのはない?と尋ねてみた。
その答えが「サイフ」なのである。

いずれは、サイフも作ってみたかったので、すぐ取りかかった。嫁からのオーダーは、

  1. ライブなど用に普段よりコンパクトな財布
  2. チケットとお札が1枚程度、小銭が少々入ればよい
  3. カード入れは別に必要ないけど、電車の切符を入れる場所があればそれはそれでよい。
というもの。よし、女性向けなんだから、革もオレンジと茶色だけなのは味気ないので、他のも見てみるか!と購入したのが、ピンクのちょっと迷彩っぽい柄が入っている革。
ほとんど一目惚れで購入し、さっそく型紙作りをしました。

形は、自分と嫁のサイフをジロジロみながら決めました。
  • 折りたたむのだから、外側の革は少し余裕を持たせる必要があるな。
  • その余裕を持たせるために、真ん中は縫わないんだな。
  • 小銭入れは、よくみかける初心者向けのコインケースを作って、それをお札入れにくっつけよう。
  • カード入れは、普通に1枚革を袋状に縫えばいけるな。
などなど、イメージを膨らませていきました。
こういったことを考えるのは、ホントに楽しいのと、モノづくりの奥深さを実感します。なぜ、こんなところにこんなものが?という理由がだんだんわかってくるんです。世の商品を作っている人ってホントにすごいです。

しかし、今回は作っていく中でさらに気がついたことがいっぱいありました。
次回は反省点を交えてレポートしたく思います。

2015年1月3日土曜日

古い革の再利用をしてみる(パスケース編1・完結)


ウェブで革細工についていろいろ調べていたときに、
「革はとても長持ちし、縫いなおすことで後からカスタマイズも可能」
みたいなことを見つけました。

そういえば、昔作ったパスケースを、今回買った新しい革で作り直すことはできるかなと思い、ちょっと試してみました。
パスケースはおそらく小物づくりの中で最も簡単な構造だと思います。基本的に切って縫うだけ。折って合わせるとかもありません。

で、分解して再度組み立ててみました。
ビニールの窓が空いている部分は再利用。それ以外の部分は、今回買ったオレンジと茶色のオイルレザーを新しく採用。
今回、ちょっと意識してみたいのが「コバ磨き」。ツルッツルに仕上げてみたく思います。

貼り合わせ後、革包丁で揃えるように切ります。
次に紙ヤスリを160番>240番>400番>800番と順番にかけていきます。
最後にトコノールを塗って、半乾きのところから布やコーンスリッカーでめっちゃ磨きます。必死で磨きます。

そうしていくうちに、
コバが割れていく・・・?あれ?キレイになってない?

コバが割れるっていうのが、革を3枚ほど重ねて縫ってますよね。その縁を固いものでゴシゴシこすっているので、潰れていくんですね。場所によっては、革がめくれたりするんですね。力の入れすぎなんですかね(´・ω・`)

もう一回、トコノールを塗り直して、今度は側面に力をいれ過ぎず磨いていくと、そんなに潰れずにいけた感じです。感じですが。
うーーーーーーーーーーーーーーん、難しいなぁ。
別に漆黒の高級革財布みたいなテッカテカにはならなくてもいいんだけど、なんか納得できる感じじゃないなぁ。それに、今回は革の色も黒・オレンジ・茶色と3色あり、コバも3色になっているのも、カッコイイとはいえないなぁ。

と、導入したのがコバコート(写真はまさに塗っているところ)。
しかも、赤www
ええ、あまり上品でないのはわかっていますよ。まだ色を増やすのかと。
でも、知りたかったんです。黒革のコバでも赤になるんかと。どれくらいの被覆力があるんかと。
結論としては、かなり赤です。もう1回重ね塗りしたら、完璧な赤になるでしょう。やりませんけど。

ちなみに、塗り方だけは納得いく方法を体得できました。
写真のように綿棒でくるくるっと回しながら塗る方法です。筆みたいなので伸ばすとなんかムラになりそうです。ええ、綿棒でもちょっとはムラにはなるんですけど。

ついに買ったよ、お馬さん(キーケース編2・完結)


バネホック無事に着いたところで、パーツを縫い合わせていきます。
そこで出てくるのが今回からの新しいアイテム。いや、友と呼ばせていただこう。

レーシングポニーの「ポニ男(ぽにお)」です!

早く呼びすぎると「ポニョ」っぽくなるので注意が必要です。
今までは、革を縫うのにヒザで挟んで縫っていました。それそれで、腹筋と大臀筋が鍛えられるのですが、まったく意図していない筋トレは僕の流儀に反します。たぶん。

このレーシングポニーは僕のヒザ代わりとなって、革を支えてくれます。
支えてくれたところに、僕がまたがって作業をするわけです。その様はまるでお馬に乗っているが如しです。ゆえに、レーシングポニー(レーシングはレース編みのlace。raceではない)とのこと。

ポニ男の怪力で革にキズや型がつくのを避けるため、いらない端切れ革を貼り付けています。製品の時点でやっとけよ。とちょっと思いました。

スゲぇぜ!早いぜ、ぽに男!


ぽに男を得た僕の作業効率は格段にアップ!そして、完成したキーケースが右。
糸も赤色にちょっと気分転換してみました。

ちなみに、サイズはお約束のピッチリピチの助。実際に鍵をつけてみると、ボタンを止める時にギリギリのサイズになっています。良いようにいうとジャストサイズです。


今回で、いろんな作業にいろんな工具が必要なこともわかりました。作ってみてわかることもたくさんあります。実は写真の中央、少し盛り上がっていますね。この裏側はバネホックのボタン頭があるんです。本来なら、頭なしのボタンを使うとこんなカッコ悪いものにはなりません。

そういう細かいことに気がつくと、今持っているいろんな製品が、いろんな工夫でいっぱいであることに気がつきます。
モノづくりの奥は深く、楽しいです。

2015年1月2日金曜日

は?ボタンつけるのにまだ工具がいるのん!?(キーケース編1)


今回は、ボロボロになっていた、自分のキーケースを作ります。
今あるキーケースをよく観察すれば、おのずと必要なパーツはわかります。普段意識していないものでも、意識すればいろいろ見えてくるものですね。

今までは、「型紙を作る」「革を裁つ」「床(革の裏側)を整える」「接着剤で仮止め」「糸で縫う」「コバを整える・磨く」という行程でした。
今回初めて行う作業があります。それは、「金具をつけるための穴を空ける(ハトメ抜き)」「金具で固定する(カシメ打ち)」「ボタン(バネホック)をつける」という行程です。

まずは、キーホルダーの金具を取り付けました。固定するための穴を開けるのは「カシメ打ち」という工具で、コンコーンと打って空けます。穴の大きさごとに工具のサイズも変わりますが、実際にやることは菱目打ちとなんら変わりません。
次に、カシメ打ちで金具を打ち込みます。カシメの頭をつぶさないように、サイズにあったカシメ打ちを使ってね。ということと、金具を打つ土台はゴム板ではなく金属の打ち台を使うのよ。ということぐらいで、なんら難しいことではありませんでした。
※ちなみに、上の写真で小さい金具が見えているのは、実験で打ってみたカシメ(小)

バネホックぅぅぅぅ!?


今回使うボタンは「バネホック(中)」です。今まで僕は「パッチンボタン」と呼んでいました。実にわかりやすい名前です。
ちなみに、サイズを表す大中小は、メーカーによって異なることもあるので、適当だそうです。実際に作るもののサイズや目的と使用する工具で、自分の目で確かめることが必要っぽいです。(東急ハンズの店員さん談)

それはさておき、バネホックをカシメ打ちで打とうとしたときに、違和感を覚えました。
あれ?このまま打つと、この出っ張り(ボタンのオス)つぶしてしまわね?
あれ?このメスの金具短すぎね?

あれ?あれ?と困って、ネットで「バネホック 打ち方」で検索すると、なんとオス・メスでそれぞれ打ち具が異なるとのこと。しかも、ボタンのサイズによっても打ち具のサイズが変わる!!大中小そろえると、6本も打ち具が必要!!!
といっても、オス・メス用セットで1サイズにつき、500円程度。うむ、それなら買うしかないな。とお正月から、職場近くの東急ハンズ三宮店に行ってきました。

工具さえ手に入れば、カシメ打ちと作業自体は変わりません。コンコーンと打つだけです。今回の買い物で、もうひとつ道具を買いましたが、それは次の記事で。