さて、今回のショルダーカバン制作で初めて行うのが「染色」です。
専門学生の時、髪の毛を金髪にしたときもなんだかドキドキしましたが、今回もドキドキしました。人間の本能なのでしょうか。
今回利用したのは、写真に写っている「クラフト染料・赤」です。
これ以外にも、塗るためのハケやいらない(と思われる)お皿、(絶対いらないハズがない)計量カップ、(最近使っているところを見たことがない)ゴム手袋、(実家から取り寄せた)古新聞などです。
基本的に、染料を行うと使った道具などは基本的にオシャカですね。計量カップを洗って戻そうとしたらムスコに怒られました。
|
肌色のヌメ革が真っ赤に。 |
ちなみに、色をつけるのに「染料」と「顔料」と2種類あります。
あまり意識しないのですが、そういやそうだなと思いましたので、ちょこっと書いておきます。簡単に言うと「色に染めるのが染料」「色を塗るのが顔料」って感じでしょうか。
染料は、繊維などに染み込ませて染色します。なので、金属など「染み込む」要素がないものに染色することができません。
顔料は、その表面を覆う膜を塗ることで着色します。形あるものには何にでも色をつけることができますが、剥がれます。
|
染色1回目 |
いろんな情報では、染色は1度ではできないとのこと。しかも、いきなりガッツリ染めようとするとムラが出るなど不具合が出るので、薄めて何度かにわけて染めるのがよいそうです。
まだ人の言うことを素直に聞ける初心者なので、半分ぐらいに薄めて塗ってみました。このために計量カップを使ったんですねー。染料は恐ろしいですねー。使った計量カップは未だにうっすらピンクです。牛乳をいれると
いちごミルクに見えなくもないですが、飲む気が起こりません(´・ω・`)
|
染色2回目。色が濃く見えるのは乾いてないからだと思われ・・・ |
で、いくつか塗るとエアコンの下で乾かし、その間に他のパーツを塗って。と何度か繰り返し。革は生きモノですので、均質というわけにいかず、2回目でいい色に染まる素直な子もいれば、4回塗ってそこそこ染まった子もいました。表面がなんだか水を弾いている感じな子もいましたね。
また、塗っている途中で気がつきました。
- コバ磨きをしないとダメだから、横は塗っても意味ないじゃん?
- あれ、コバ磨きしてトコノール塗っても染まるの?
- というか、本裁ちしてから染めた革って縮まってんじゃね?
- つーことは、仮裁ちしてから染めて、本裁ちしてコバをやすりがけして、染色してからコバ磨きってことじゃね?
これが本当に正しい順なのかもよくわかっていませんでしたが、明らかにダメってことでもないでしょう。
驚いたのが、革の縮みでした。平均3回ぐらい、水性系染料をベトベト染み込ませるのだから、よくよく考えると縮んで当然です。ちなみに、11cmの革ですが、3mmほど縮んでいました。3mmって大したことないわー。とか思っていましたが、パッチワークカバンって各パーツの縫い目が揃わないと、メッチャ目立つんですねー。
幸い、縮んだパーツは3枚ほどでしたので、背面パーツに回すことで目立つことは避けられました。
|
表面を染色してから、本裁ち。コバだけ元の革の色。
そんなに奥深くまで染み込むってことはないんですね。 |
|
今回役に立ったのが、木の板×2枚。
変なところをヤスリがけすると、染めた革を削るハメに。 |
すべてのパーツを染め上げることができれば、最後にレザーフィックスなるもので色留めを行います。これを塗っておかないと、カバンがよく擦れる服に色がついたり、カバンの色も落ちてくる・・・気がしたので塗っておきました。
ほんのちょびっとだけ、光沢が出たような気がします。そういえば、光沢なしというタイプもあった気が。でも、そんなにテカテカにはならないのでご安心を。
レザーフィックスを塗ってからコバにトコノールを塗って磨けばいいのか、はたまたその逆なのか、未だによくわからず。違いを試すほど材料やヒマがあるわけでもないし。
ホンマ、革細工オフ会ってどこかでやってないかな。
次は、革細工なのにお裁縫に挑戦です。